53.手習(てならひ)
この帖は、薫君の大納言時代*二十七歳三月末頃から二十八歳の夏までの物語。 *私見では<28歳三月末頃から29歳の夏まで>。
[主要登場人物]
01.薫<かおる>、故光君の子28歳、右大将殿・大将殿・大将・殿。
02.匂宮<におうのみや>、今上帝の第三親王29歳、兵部卿宮・宮。
03.明石中宮<あかしのちゅうぐう>、故光君の娘、今上帝の后47歳、大宮・后の宮・宮。
04.夕霧<ゆうぎり>、故光君の長男、源氏殿54歳、右大臣殿・右の大殿。
05.女一の宮<おんないちのみや>、今上帝の第一内親王、明石腹、姫宮・一品の宮・宮。
06.女二の宮<おんなにのみや>、今上帝の第二内親王、薫殿正室17歳、姫宮・帝の御女。
07.中君<なかのきみ>、故八宮の二女28歳、兵部卿宮の北の方・姉君。
08.浮舟<うきふね>、故八宮の妾腹子、常陸姫22歳、姫君・故八宮の御女・大将殿の御後・御妹。
09.中将の君<ちゅうじょうのきみ>、常陸姫の母、守夫人、母君・親・母。
10.小君<こぎみ>、常陸姫の異父弟、小君・童・弟の童。
11.浮舟の乳母<うきふねのめのと>、乳母。
12.母尼<ははのあま>、横川僧都の母80歳過ぎ、大尼君・母の尼君。
13.横川僧都<よかわのそうず>、60歳過ぎ、なにがし僧都・僧都。
14.妹尼<いもうとのあま>、横川僧都の妹50歳くらい、妹の尼君・尼上・娘の尼君。
15.中将<ちゅうじょう>、妹尼君の娘婿28歳、中将殿・婿の君・客人・男君。
16.弟子の阿闍梨<でしのあざり>、横川僧都の弟子、阿闍梨。
17.小宰相の君<こざいしょうのきみ>、宰相の君。
18.紀伊守<きいのかみ>、大尼君の孫30歳くらい、紀伊守。
[第一段 横川僧都の母、初瀬詣での帰途に急病]
[第二段 僧都、宇治の院の森で妖しい物に出会う]
[第三段 若い女であることを確認し、救出する]
[第四段 妹尼、若い女を介抱す]
[第五段 若い女生き返るが、死を望む]
[第六段 宇治の里人、僧都に葬送のことを語る]
[第七段 尼君ら一行、小野に帰る]
[第一段 僧都、小野山荘へ下山]
[第二段 もののけ出現]
[第三段 浮舟、意識を回復]
[第四段 浮舟、五戒を受く]
[第五段 浮舟、素性を隠す]
[第六段 小野山荘の風情]
[第七段 浮舟、手習して述懐]
[第八段 浮舟の日常生活]
[第一段 尼君の亡き娘の婿君、山荘を訪問]
[第二段 浮舟の思い]
[第三段 中将、浮舟を垣間見る]
[第四段 中将、横川の僧都と語る]
[第五段 中将、帰途に浮舟に和歌を贈る]
[第六段 中将、三度山荘を訪問]
[第七段 尼君、中将を引き留める]
[第八段 母尼君、琴を弾く]
[第九段 翌朝、中将から和歌が贈られる]
[第一段 九月、尼君、再度初瀬に詣でる]
[第二段 浮舟、少将の尼と碁を打つ]
[第三段 中将来訪、浮舟別室に逃げ込む]
[第四段 老尼君たちのいびき]
[第五段 浮舟、悲運のわが身を思う]
[第六段 僧都、宮中へ行く途中に立ち寄る]
[第七段 浮舟、僧都に出家を懇願]
[第八段 浮舟、出家す]
[第一段 少将の尼、浮舟の出家に気も動転]
[第二段 浮舟、手習に心を託す]
[第三段 中将からの和歌に返歌す]
[第四段 僧都、女一宮に伺候]
[第五段 僧都、女一宮に宇治の出来事を語る]
[第六段 僧都、山荘に立ち寄り山へ帰る]
[第七段 中将、小野山荘に来訪]
[第八段 中将、浮舟に和歌を贈って帰る]
[第一段 新年、浮舟と尼君、和歌を詠み交す]
[第二段 大尼君の孫、紀伊守、山荘に来訪]
[第三段 浮舟、薫の噂など漏れ聞く]
[第四段 浮舟、尼君と語り交す]
[第五段 薫、明石中宮のもとに参上]
[第六段 小宰相、薫に僧都の話を語る]
[第七段 薫、明石中宮に対面し、横川に赴く]