6.末摘花(すゑつむはな)
末摘花はベニバナの異名、とある。で、紅花(べにばな)は、「キク科の越年草。高さ約1メートル。葉は堅くてぎざぎざがあり、互生する。夏、アザミに似た頭状花が咲き、鮮黄色から赤色に変わる。花を乾かしたものを紅花(こうか)といい婦人薬とし、また口紅や染料の紅を作り、種子からは食用油をとる。エジプトの原産で、日本では山形が主産地。すえつむはな。くれのあい。べにのはな。サフラワー。(Yahoo辞書)」、とある。紅花を赤鼻に掛ける面白さは、今でも廃れない。この帖は、光る源氏の十八歳春正月十六日頃から十九歳春正月八日頃までの物語。
[主要登場人物]
01.光る源氏<ひかるげんじ>、十八歳から十九歳、参議兼近衛中将。
02.紫の上<むらさきのうえ>、兵部卿宮の娘、藤壺宮の姪、紫のゆかり・紫の君・姫君。
03.末摘花<すえつむはな>、常陸親王の一人娘、御女・姫君・常陸宮・女君。
04.頭中将<とうのちゅうじょう>、葵の上の兄、頭の君・中将・君。
05.大輔の命婦<たいふのみょうぶ>
[第一段 亡き夕顔追慕]
[第二段 故常陸宮の姫君の噂]
[第三段 新春正月十六日の夜に姫君の琴を聴く]
[第四段 頭中将とともに左大臣邸へ行く]
[第五段 秋八月二十日過ぎ常陸宮の姫君と逢う]
[第六段 その後、訪問なく秋が過ぎる]
[第七段 冬の雪の激しく降る日に訪問]
[第八段 翌朝、姫君の醜貌を見る]
[第九段 歳末に姫君から和歌と衣箱が届けられる]
[第十段 正月七日夜常陸宮邸に泊まる]
[第一段 紫の君と鼻を赤く塗って戯れる]